【vol.1:熊谷将也(さくらインターネット研究所)】”研究者のパラレルキャリア”を体現する若手研究者のロールモデル
さくらインターネット研究所 研究員
京都大学 複合原子力科学研究所 特定助教(クロスアポイントメント)
理化学研究所 革新知能統合研究センター(AIP)分子情報科学チーム
熊谷 将也 (Masaya Kumagai)
■Vision / Motivation
実験科学をWeb技術によってオープン化し、世界中の実験科学のあり方を変えたい
■Biography
企業研究者、大学研究者、理研研究者の3つの役割を同時にこなすパラレルキャリア研究員。
2005~2012年、舞鶴工業高等専門学校にてものづくり技術(プログラムや電子工作、機械工作等)を学ぶ。2012~2017年大阪大学にて材料工学分野の実験科学を中心に計算科学・データ科学を組み合わせた研究で博士号(工学)を取得。現在は、さくらインターネット株式会社(2017年~)、理化学研究所 革新知能統合研究センター(2017年~)、京都大学(2020年~)において、培ってきたものづくり技術と材料工学の知識・経験を組み合わせたマテリアルズ・インフォマティクス研究に従事。
特に複数機関に所属していることを活かし、”データを作る研究”と”データを使う研究”を並行して進めている。さくらインターネット株式会社では、材料工学をはじめとする実験科学に焦点を当て、自身の実装力を活かした、大規模データを作り出すためのプラットフォームの研究・開発を行っている。理化学研究所や京都大学では、それぞれの専門の研究者と共に、自身が開発したプラットフォームで集められた大規模データを利用したデータ科学の研究を行っている。このような”データを作る研究”と”データを使う研究”を並行することにより、双方の視点を理解した立場から「実験科学のDXの実現」を目指している。また最近は、研究・開発にとどまらず、実験科学の持続的なDXを実現するための事業化も視野に入れている。
■Research Keywords
マテリアルズ・インフォマティクス / プロセス・インフォマティクス / 機械学習 / 材料工学 / 熱電変換材料 / Web / データベース / 可視化 / 幾何学 など
※KAKENより
■Research Interests
材料データの大規模収集, 実験科学のDX化, 新規材料の探索,
[技術的な関心例]
実験プロセスや試料構造の影響を考慮して物性値を予測する次世代マテリアルズ・インフォマティクスの開発
[概要]
“実験プロセス”や”試料構造”(=実験的要素)を実験的な物性値に紐づけした新しい大規模データを作成し、実験的要素に基づく高精度な物性値予測ができる次世代マテリアルズ・インフォマティクスを開発する。
■Recent Research Projects
〇 Data-driven analysis of electron relaxation times in PbTe-type thermoelectric materials, Science and Technology of Advanced Materials,
〇 Reduction of lattice thermal conductivity of pseudogap intermetallic compound Al3V, Physica Status Solidi (B) Basic Research,
〇 Synthesis and Characterization of Melt-Spun Metastable Al6Ge5, Journal of Electronic Materials,
■Technology stack
[クライアントサイド] HTML / CSS / JavaScript / TypeScript / Vue.js / Nuxt.js / Vuetify / Electron
[サーバーサイド] Python / Django REST framework / Flask
[データベース] MySQL / MongoDB
[その他] C / VC++ / VB / VBA / 機械学習 / 電子回路
■Affiliation
2020年4月 – 現在: 京都大学 複合原子力科学研究所附属安全原子力システム研究センター (兼 大学院エネルギー科学研究科) 特定助教
2017年6月 – 現在: 理化学研究所 革新知能統合研究センター 目的指向基盤技術研究グループ 分子情報科学チーム 客員研究員
2017年6月 – 現在: さくらインターネット株式会社 さくらインターネット研究所 研究員
2017年4月: さくらインターネット株式会社 入社
2017年3月: 大阪大学大学院 工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 博士課程 修了
2015年4月: 日本学術振興会 特別研究員(DC2)
■Research Experiences(include Joint Research)
〇新規結晶の大規模探索に基づく革新的機能材料の開発, CREST NX, 2019年10月 – 2025年3月, https://crestnx.wordpress.com/
〇マテリアルズ・インフォマティクスによる核燃料開発, 国家課題対応型研究開発推進事業, 2020年度~2021年度, https://www.mext.go.jp/content/20201218-mxt_genshi-000011772_8.pdf(15ページ目)
■Awards and Honors
1.第16回日本熱電学会学術講演会 優秀ポスター賞, 熊谷 将也,桂 ゆかり,佐藤 陸, 安藤 有希,郡司 咲子,今井 庸二,小谷 拓史,木村 薫,津田 宏治, 大規模論文データの機械学習による実験的熱電特性の予測, 2019
2.ICT2019 Poster Award, Masaya Kumagai, Yukari Katsura, Riku Sato, Ruonan Ni, Takushi Kodani, Hideyasu Ouchi, Sakiko Gunji, Yuki Ando, Yoji Imai, Kaoru Kimura, Koji Tsuda, Thermoelectric Material Design by Materials Informatics using Enormous Experimental Data on Starrydata, 2019
3.第19回NHK高専ロボコン近畿大会 特別賞(ソリッドワークス), 舞鶴高専 S研(慣性ロータ機構のプログラマーとして参加)
■Research Funding
〇実験プロセスや試料構造の影響を考慮して物性値を予測する次世代MIの開発,
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援, 2020年9月 – 2022年3月
〇新規Al系熱電材料の創製および熱電特性の評価,
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費(DC2), 2015年4月 – 2017年3月
■Publications
以下HP参照。
https://kumagallium.github.io/
■Education
大阪大学大学院 工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 博士課程, (April 2014 – March 2017)
大阪大学大学院 工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 修士課程, (April 2012 – March 2014)
国立舞鶴工業高等専門学校 専攻科 電気・制御システム工学専攻, (April 2010 – March 2012)
国立舞鶴工業高等専門学校 電子制御工学科, (April 2005 – March 2010)
■Language
日本語 – Native
英語 – Business
■Contact
本記事に関する質問や、熊谷将也さんとの研究連携、仕事の依頼などについてご要望がございましたらResearchPortまでお問い合わせください。
https://research-p.com/contactform/